中国産お茶をいただいたが・・・

知り合いのご婦人が「息子が上海に駐在してるので、遊びに行ってきたの」と言って、中国茶のお土産を下さった。気持ちをありがたく受け取ったが、時期が時期だけに、もらったお茶を飲む気になれないのが正直なところ。
一緒にもらった友人たちはどうしたかと聞いてみた。「誰かにあげようと思っても、今もらってくれる人はいない」そのままにしてあると。「捨てるかもしれない」と呟いていた。

他人の厚意を無駄にするようだけど、安全という保証がない限り飲む気にもなれない。

中国製やせ薬が一時問題になったその前後だったと思う。私の知り合いが急性肝炎で入院、夫も同じように急性肝炎で入院した。家族内で発生したことからA型肝炎を疑われたが、3人の子供たちは何ともなく、2人が共に飲んでいたのが「中国製漢方の入ったやせるお茶」でそれが疑われた。

今回お土産にもらったお茶を手にして、そのできごとが一瞬頭をよぎった。次々に明かされるメイドインチャイナの驚くような話に、では国内産は大丈夫かというとそれも不安が残るのである。

自炊をしている娘が「東京は物価が高い。スーパーに売っている肉も国産は手が出ないし、それさえ田舎のものよりまずい。魚はあまりのまずさに二度と買う気がしない」と言った。
私も同じように感じた。野菜も肉・魚も農業県の我が地元のものはおいしい。産直コーナーに朝並べられた近隣農家の生産者の名前が入った野菜は大根1本でも、キャベツ1玉でも100円くらいで買えるが、夕方遅く行くと売り切れている。そこに出るのは旬の野菜ばかり、次の朝にはまた(不ぞろいで虫食いも多少あるが)新鮮な野菜が並べられる。肉も魚も県内産が多い。産地が近いと少しほっとする。

食糧庁は昔コメの検査が主体だったが、食管法の廃止、食糧法改正、コメの自由化や官公庁の統廃合などで、外国産食品の管理などに仕事が移ってきた。食糧庁に勤めていた人が「外国産の野菜や果物は買ってはいけない。特にオレンジやバナナなどはやめなさい」と言っていたのを思い出す。

この産直コーナーを設けている近所のスーパーでは、惣菜売り上げも市内一と聞いた。働く主婦が増えたことや、独居老人も惣菜を買って食べるようになったこと、独身男性が増えていることも、その理由らしい。しかも惣菜が目当ての人は、値段が割引される夕方以降、特に閉店間際に買いに行く。夜10時、11時の客が多いのはそういうことなのか。新鮮な野菜が目当ての人とは買い物の時間帯が逆である。

コンビニなどに卸す弁当工場で働いた友人の話を思い出す。
大きな鍋に白い粉を入れるよう指示された時、躊躇しながら入れていたら「もっとたくさん、こう、どばーっと入れなさい」と言われ「これは何ですか?」と聞き返したところ「防腐剤」という返事が返ってきた。揚げ物が揚がり、ベルトコンベアーの上を流れてくるところに、除菌剤としてアルコールを吹きかけるのも驚いたという。そしてその後、管理責任者が「今日の検査、大腸菌はゼロ」と発表するのだと言っていた。工場内の様子を知ってしまった彼女は、私に「弁当や惣菜を買うのはやめなさい」と言った。

惣菜にはたくさんの添加物が含まれている。白いごはんでさえ、安いコメをおいしくし、粘り気・つやを出すために炊飯添加剤というものを入れる。
外食するときや弁当や惣菜を買って食べる時には、 食の安全を考える会 で解説されている内容を読んだ上で、覚悟を持って食べなければならない。

中国産も心配であるが、だからと言って国内で加工・製造されている食品がまるっきり安全とも言えない。加工食品の多さがメタボリック症候群や老人の骨粗しょう症を増やしている原因でもあるのだが、便利なものに慣れた一般の人は意に介しないのであろう。
安全を選ぶことはもはや自己責任の範囲を超えているのに、国や行政監督庁の姿勢は世の中に逆行している。企業寄りと言われても反論できないだろう。

いただいた中国茶にも作った人の苦労がしのばれる。生産労働現場の汗かく姿も目に浮かぶが、飲む気は起こらない。割り切れない気持ちだけが残るのである。
  1. 2007/07/14(土) 17:33:31|